【グラバー家ヒストリー EP6】グラバー邸のいろいろ② | グラバー園公式ウェブサイト

【グラバー家ヒストリー EP6】グラバー邸のいろいろ②

2019年8月27日
富三郎:こんにちは、富三郎です。前回は私たちが住んでいたグラバー邸についてお話しました。
ツル:面白い形をしているけど、建設された時はシンプルなL型の建物だったことにも驚きでした。
グラバー:あの家については、まだ語りたいことがたくさんある!今回も前回に引き続きグラバー邸についていろいろお話しよう!
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 グラバーの邸宅であったグラバー邸はその後、息子の富三郎とその妻ワカの邸宅として引き継がれました。しかし、1939年(昭和14年)、戦争の暗い影が長崎にも落ち始めたころ、富三郎はグラバー邸を三菱長崎造船所に売却し、ワカと共に南山手9番に移り住みました。三菱は購入後、グラバー邸を「大浦社宅」として利用していましたが、1945年(昭和20年)9月、アメリカの進駐軍に接収され、1951年(昭和26年)ごろまで軍関係者の住宅としていました。この期間、グラバー邸に住んだ進駐軍の中の一人にゴールズビー大佐とその妻のバーバラがいます。バーバラはグラバー邸の雰囲気を見て、オペラ「マダムバタフライ」のヒロインの家に住んでいるようだと感じ、グラバー邸に「マダム・バタフライ・ハウス」をいう愛称をつけました。またある新聞社の記者が「お蝶夫人の邸跡発見」として記事を書いたことでさらにこの話題は広がりました。
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グラバー:悲しい話だ。私の家は「蝶々夫人」の舞台ではない。。。
ツル:困ったものです。私も名前はツルですが、「蝶々さん」と呼ばれることがあります。
グラバー:私の家は、私が「IPPONMATSU(一本松)」と名前を付け、近所のみんなからも親しんでもらっておったのだ!これを大事にしていきたい!
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富三郎:私たちの家については、いろいろ逸話がありますね。もう1つ有名なのが、グラバー邸の中には「隠し部屋」があって幕末の志士が隠れていたというお話。確かに附属屋の廊下には天井部屋はありますが。。。あそこの床板には私の名前「倉場富三郎」が書かれた板を使用しています。
ツル:確か「倉場富三郎」という名前にしたのはアメリカ留学から帰ってきた後だから・・・明治30年前ごろだったかしら?ということは、あの天井部屋は「幕末」にはなかった??
グラバー:この話については、私たちのことを研究してくれているブライアン・バークガフニ名誉園長が「南山手秘話」で説明しているのでぜひ読んでいただきたい!
(南山手秘話はコチラから。EPISODE 68をご覧ください。)

グラバー:私たちの暮らした家については今、耐震補強を含む保存修理工事の期間に入り、どのような室内にするべきなのか各所で話されている。
ツル:みなさんに本当のことを伝えていける室内になってほしいですね。
富三郎:そういえば8月31日に旧グラバー住宅についてのシンポジウムが開催されるようですよ!
グラバー:ぜひいろんな方に参加してほしいの!そうだ、私たちも聞きに行くとしよう!


※ここではグラバーたちが暮らした時代の建物を「グラバー邸」とし、重要文化財に登録以降(1961年以降)の建物を「旧グラバー住宅」として表記しています。

<参考文献>
ブライアン・バークガフニ『長崎游学5 グラバー園への招待』2010長崎文献社
ブライアン・バークガフニ『グラバー家の人々』2011長崎文献社


【シンポジウムのご案内】
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今年はトーマス・グラバー来崎160年の年です。また、グラバー園内にある旧グラバー住宅は、約50年ぶりの耐震補強を含む保存修理工事を行っています。この節目の年にグラバー園保存活用検討委員会では、長崎市立図書館との共催イベントとして「シンポジウム」を開催いたします。旧グラバー住宅とその住人たちの歴史をふりかえり、この歴史と文化財を後世に伝承していくための未来を考えてみませんか?
こちらのシンポジウムへのご参加は事前申込制となっておりますので、以下の内容をご確認の上、長崎市立図書館へお申込みください。

日 時:8月31日(土) 14時~16時30分(開場13時30分)
場 所:長崎市立図書館 多目的ホール
定 員:120名(定員になり次第、締め切らせていただきます)
申 込:長崎市立図書館カウンターへおいでになるか、電話(095-829-4946)でお申込みください。
参加費:無料
主 催:グラバー園保存活用検討委員会・長崎市立図書館



【旧グラバー住宅 耐震化を含む保存修理工事について】
現在、旧グラバー住宅は耐震化を含む保存修理工事のため、見学及び順路に変更がございます。約50年ぶりとなる、今しか見ることができない世界遺産の保存修理工事の様子を間近でご覧ください!
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グラバーに関する展示については、「グラバー特設展」と題して、「旧リンガー住宅」及び「旧スチイル記念学校」で開催中です。ぜひこの機会ご覧くださいませ。
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グラバー特設展についてはコチラをご覧ください。