【グラバー家ヒストリー EP12】グラバーと日本人留学生 | グラバー園公式ウェブサイト

【グラバー家ヒストリー EP12】グラバーと日本人留学生

2020年2月8日
富三郎:みなさん、長らく不在ではありましたがお元気でしょうか?
ハナ:ちょこちょこSNSでは出ていたけど、「グラバー家ヒストリー」は今年初じゃないかしら?
ツル:昨年に引き続き、グラバーさんのことを発信していきましょう!
グラバー:去年は、私のことについていろいろ紹介した。みんなどう思っただろうの~?
ハナ:蒸気、蒸気ばかりの人と思ったわ。
グラバー:そ、それは事実だから仕方がない!だが、今回からはちょっと違うぞ♪
富三郎:おお!今日はどんなお話を聞けるのですか!?
グラバー:日本人留学生の話じゃ!

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 グラバーは日本で近代技術を日本へ導入した一方で、世界へ目を向ける日本人の青年たちの留学の援助をしました。その中に薩摩藩から渡英した19名、いわゆる「薩摩スチューデント」がいます。
 1865年(慶応元年)、19名の青少年が現在の鹿児島県いちき串木野市羽島からはるか彼方の英国を目指し出航しました。その際、船を手配したのがグラバーでした。英国で最新の技術・文化に触れた留学生らは、その後近代化に進む日本で活躍しました。例えば森有礼は、初代文部大臣に就任し、日本の教育制度の充実に尽力。鮫島尚信は外務卿の寺島宗則のもとで外務次官を務めました。

ツル:薩摩スチューデントと言えば、五代友厚さんも一緒に行っていますよね!帰国後は大阪商工会議所の初代会頭をされていたわ。
富三郎:19名の年齢を見ると上は32歳、一番下は13歳で渡英をしていますね。
ハナ:13歳!?家族から離れて外国に行くなんてすごい覚悟よ!
グラバー:そう。皆それぞれ想いや覚悟があって海を渡ったのだ。私も彼らと同じように母国を離れて日本に来たことを考えると、応援したくなるのだよ!
ツル:けれど、親としては異国の地に我が子を送るのは心配だわ。
グラバー:そこは問題ない。彼らは到着後、寮生活を送った。それに一番年下の長沢鼎は、私の実家から中学校に通ったのだ。
富三郎:父さんが通った学校に行ったんですね!いいなぁ~

 グラバーは薩摩スチューデントのほかにも、同じ時期に佐賀藩の石丸安世と馬渡八郎も渡英させています。石丸と馬渡が渡英した際、佐賀藩主鍋島正直はこのことについて黙認していました。そして2年後の1867年(慶応3)、パリ万博がフランスで開催されました。江戸幕府はパリ万博への参加を決め、江戸の商人らと薩摩藩、佐賀藩が万博に出品をしましたが、この時佐賀藩では渡英したこの2人を現地の準備スタッフとして担当させています。

ツル:藩主が黙認したとは、器が大きいのですね。
ハナ:もしかしすると、ほかの藩も黙認していたかもしれないわね♪
富三郎:時代はアヘン戦争や薩英戦争で外国の脅威を度々感じることが起こっていました。日本も海外に負けない知識・技術を得ることが重要と考えたのでしょうけど、日本国内だけで習得するのはもう限界だったのでしょう。
ツル:だから日本を出たのね!
グラバー:当時海外への渡航は禁止されていた。それを犯してまでも学びたいという彼らの気持ちに応えたのだ。
富三郎:大志を抱く青少年を応援したのですね!
グラバー:そう!いつの時代も、そして国籍は違えどBoys, be ambitious!
ハナ:クラークさんの名言を使っているわ・・・。

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ハナ:そう言えば、鹿児島市には薩摩スチューデントをモチーフにした『若き薩摩の群像』という銅像があるんだけど、これまで19名中17名だけが銅像になっていたけれど、どうやら残り2名も銅像になるみたいよ!
富三郎:しかも、追加されるうちの一人は長崎出身の堀孝之氏!これで本当に薩摩スチューデントが集結ですね!
ツル:新聞やインターネットにも紹介されてますね♪気になる方はぜひコチラをご覧ください★
グラバー:これを機会に彼らの活躍が注目されるといいの!


【佐賀藩、薩摩藩に関する施設】
■佐賀城本丸歴史館
公式HPは コチラ
■薩摩藩英国留学生記念館
公式HPは  コチラ

<参考文献>
中野禮四郎『鍋島直正公伝 第五編』侯爵鍋島家編纂所 1920
『1867年パリ万博と佐賀藩の挑戦』佐賀県立佐賀城本丸歴史館 2017


【旧グラバー住宅 耐震化を含む保存修理工事について】
現在、旧グラバー住宅は耐震化を含む保存修理工事のため、見学及び順路に変更がございます。約50年ぶりとなる、今しか見ることができない世界遺産の保存修理工事の様子を間近でご覧ください!
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グラバーに関する展示については、「グラバー特設展」と題して、「旧リンガー住宅」及び「旧スチイル記念学校」で開催中です。ぜひこの機会ご覧ください。
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グラバー特設展についてはコチラをご覧ください。